骨あげ
<現 状>
火葬場では火葬炉に棺を安置したあと、読経、焼香をします。点火したあと火葬には約一時間半ほどかかりますので、遺族の方は控え室で待ちます。時間になりましたら、再び炉の方に戻って、遺族の方々による
「収骨」あるいは「骨あげ」を行ないます。収骨には竹ばしを用い、二人一組になって一片ずつはさんで骨壷に納め一度拾ったら次の人に渡します。
この儀式を「はしわたし」といい、亡き人をこの世からあの世に送り届けるという意味が込められています。
●骨あげの順序
骨あげは、火葬場係員の指示によって行います。地域によって手順は異なりますが一般的には遺骨ははじめに歯を拾い、そのあとは足から順に拾って腕、腰、背、肋骨へと順に拾って最後に頭部を骨壷に入れるようにします。
なお喉仏の骨は最後に故人と最も縁の深い二人が拾います。骨あげがすんだら、遺骨を納めた骨壷を白布の箱に納め、喪主が抱いて帰ります。
分骨が必要な場合は、あらかじめその数を係員に申し出る必要があります。
●死体火埋葬許可証
火葬するには、死体火埋葬許可証が必要です。火葬場に着いたら管理事務所で火埋葬許可証を提出します。帰りに管理事務所により、火葬許可証執行済みの判の押してある埋葬許可証を受け取ります。
●お骨迎え
家に戻った遺骨は、後飾り壇に安置します。そしてローソクに点火し、線香をあげて読経します。後飾り壇には遺影、位牌、花、ローソク、香炉、鈴をならべ、忌明けまでこの壇で供養します。
●いわれ
かっては、最も暗い丑(うし)三つ時に火を入れて火葬したあと、火力が現在よりもずっと弱かったために、収骨は翌朝になってから行なわれました。
収骨の際に、先に歯を拾う由来は、釈尊の荼毘の時に、先に歯を拾い阿闍世王に与えたことによります。また日本での納骨の歴史も古く、高野山に納骨した記録は十二世紀に著された『兵範記』などに記されています。
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葬儀のしきたり
(Life Design Network様「葬儀大事典」より引用)